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床下のカビ問題を防ぐ24時間換気の正しい活用法

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24時間換気で床下のカビ問題もスッキリ解決!プロが解説します

24時間換気で床下のカビ問題もスッキリ解決!プロが解説します

2025/03/27

こんにちは!カビバスターズ福岡です。住宅を建てるときに絶対欠かせない24時間換気。でも「実は床下にも大切だ」って知っていますか?「換気は入れてるけど、なぜか床下がカビだらけ…」そんな声も多くいただきます。実は24時間換気は設置するだけでは不十分で、床下まで空気をしっかり流してこそ効果があります。今回は、意外と知られていない24時間換気の本当の役割や床下カビ予防のコツを、プロの視点からわかりやすくお伝えします!

目次

    住宅の24時間換気と床下カビ予防の関係を専門的に解説

    住宅の高気密化・高断熱化が進む中、24時間換気システムは建築基準法により新築住宅への設置が義務化されています​。これは文字通り一日中換気を行う仕組みで、居室内の空気を常に入れ替えることで結露やカビの発生、シックハウス症候群などの健康被害を防止する狙いがあります​。特に見えない場所である床下空間は湿気が溜まりやすくカビの温床になりがちなため、24時間換気との連携が重要です。本記事では、住宅設備のプロである工務店・設備業者の方向けに、24時間換気の基本から床下換気との連携、カビ予防のポイントまで専門的かつ具体的に解説します。ぜひ設計・施工や住まいのメンテナンスにお役立てください。

    24時間換気の仕組みと換気方式の概要(第1種〜第3種)

    24時間換気システムとは、機械の力で常に室内の空気を排出し、新鮮な外気を取り込むことで室内環境を清潔に保つ設備です​。2003年の建築基準法改正以降、居室を含む建物には原則としてこのシステムの設置が義務付けられ、1時間に室内空気の半分以上を入れ替える換気性能が求められています​。24時間換気にはその給排気の方式により第一種換気・第二種換気・第三種換気の3種類があり、住宅では主に第一種か第三種が採用されています​(第二種は一般住宅ではほとんど使われません)。

    ●第一種換気方式:給気・排気の両方を機械(ファン)で行う方式です​。機械で強制的に空気を入れ、かつ排出するため計画通りの換気が可能で、室内圧力は外気とほぼ同じ中性圧になります​。メリットは換気効率の高さや計画しやすさで、外気を熱交換器で室温近くに温調して取り入れるタイプもあり冬の寒冷地でも快適に換気できる点です​。一方、給排気に機械設備とダクト配管が必要なため初期コストが高く、機器のメンテナンスも必要になる点がデメリットです​。高性能住宅や寒冷地の住宅で採用例が多く見られます。

    ●第二種換気方式:給気のみ機械で行い、排気は自然に任せる方式です​。室内に強制給気することで室内が正圧(外気より高い圧力)になり、室内に外からほこりや花粉などが侵入しにくいという特徴があります​。主にクリーンルームや病院の手術室など衛生重視の空間で採用されますが、住宅では室内の湿った空気が壁内部に押し出され結露を招くリスクが高いためほとんど使われません​。

    ●第三種換気方式:給気口からの吸気は自然に任せ、排気のみを機械で行う方式です​。室内はファン排気によって負圧(外気より低圧)となり、各居室や窓付近に設けた給気口から外気が少しずつ吸い込まれます​。メリットは第一種に比べ機器・配管が少なく導入コストやランニングコストが低いこと、また負圧により壁内や床下への湿気侵入を防ぎやすい点です​。デメリットは外気温や外気の湿度がそのまま室内に入るため、給気口付近では冬の冷気や夏の熱気を感じやすいこと、そして各部屋に十分な給気口を設けないと換気ムラが生じる恐れがあることです​。一般的な戸建住宅や集合住宅で最も普及している方式でもあります​。

    なお、日本の戸建住宅では第三種換気がコスト面から広く採用されていますが、近年は省エネや空調効率の観点から熱交換型の第一種換気を導入する例も増えています​。いずれの方式でも、所定の換気量(一般に0.5回/時以上)を確保すること、適切に給気口・排気口・通り道を配置することが重要です。

    換気の役割と重要性(空気の入れ替え・湿気や臭い・有害物質の排出)

    24時間換気システムの最大の役割は、室内環境を健全に保つための空気の入れ替えです。人間が生活する室内では二酸化炭素や水蒸気が常に発生し、建材や家具からは微量な化学物質(VOC)や臭いも放出されています。換気によりこれら汚染物質の濃度を下げ、新鮮な酸素を供給することで、居住者の健康を守り快適性を維持します​。特に近年問題となったシックハウス症候群(建材由来の化学物質やダニ・カビによる健康障害)は、十分な換気でリスクを大きく低減できることが知られています​。

    換気の具体的な効果として、以下の点が挙げられます。

    ●湿気の排出:日常生活では、呼吸や調理、入浴などで大量の水蒸気が発生します。高湿度の空気を放置すると壁内結露やカビ繁殖の原因になりますが、換気を通じて室内の湿気を屋外へ排出することで湿度を適切にコントロールできます​。これによりカビやダニの増殖抑制に寄与します​。

    ●臭気・有害物質の排出:トイレやキッチン、生ゴミから発生する生活臭、建材や家具から発散されるVOC(ホルムアルデヒド等)やタバコの煙なども、換気によって希釈・排出します。常時換気が行われていれば、これらの臭気や汚染物質が室内に滞留せず快適な空気質が保たれます​。また花粉やPM2.5など外部から持ち込まれる微粒子も換気による空気の流れで室内に蓄積しにくくなります​。

    ●空気の循環による温度ムラ低減:ゆるやかながら常時空気が動くことで、部屋ごとの温湿度ムラが緩和される効果もあります。特に全館空調などと組み合わせた第一種換気では各室内の空気循環が計画的に行われ、家全体の快適性向上につながります。

    以上のように、24時間換気は湿度・臭気・汚染物質の管理に不可欠であり、「呼吸する家」を実現するための重要なインフラと言えます。換気扇や給気口のフィルター清掃など定期的なメンテナンスを行い、設計通りの換気性能を維持することが大切です。特に高気密高断熱住宅では自然換気がほとんど期待できないため、機械換気への依存度が高く、その適切な運用が室内環境の良否を左右します​。

    床下換気との連携:床下へ空気を流す仕組みとポイント

    床下空間(床下)は地面や基礎コンクリートに囲まれた閉鎖空間であり、放っておけば湿気がこもりやすい場所です。木造住宅では土台や大引き、根太などの構造材が床下に露出しており、湿度が高い状態が続くとカビや腐朽菌が繁殖して木材を劣化させる恐れがあります。こうしたリスクを防ぐため、従来より床下換気が住宅設計のポイントとなってきました。24時間換気システムと床下換気は一見別物に思えますが、両者を上手く連携させることで家全体の換気効率とカビ予防効果が高まります。

    一般的な床下換気の手法としては、基礎換気口(通気口)を設けて外気を取り入れる方式が広く採用されてきました。基礎の立ち上がり部分に一定間隔で開口部を設け、床下に外気を導入して反対側へ抜けることで通風を促します。現在では基礎換気口に替わり、土台と基礎の間に連続したすき間を設ける「基礎パッキン工法」も普及しており、床下全周でまんべんなく換気することで局所的な滞留を減らす工夫がされています。ポイントは風の入口と出口、そして通り道を確保することで、これ自体は居室の計画換気と共通する考え方です​。床下換気口(給気口)から空気を入れ、対角線上の別の換気口へ抜ける流路を意識して配置することで、床下の隅々まで空気を行き渡らせることができます。

    一方で、高気密住宅では床下と室内の空間が気密シート等でほぼ隔絶され、床下を外気で換気する従来手法だけでは不十分になるケースもあります​。例えば基礎断熱工法(基礎周りを断熱し床下を室内環境に近い扱いにする手法)の住宅では、床下を外気に開放せず室内側の換気システムで床下の空気を循環させることがあります。具体的には、第一種換気システムの給気・排気経路の一部に床下を組み込み、床下に送風したり床下から排気したりする設計です。床下に乾燥した室内空気を送り込み、床下の湿気を含んだ空気を系統的に排出すれば、床下環境を健全に維持できます。このように24時間換気システムと床下換気を一体化させることで得られるメリットとして、床下の温湿度を室内と近い状態に保てることが挙げられます。床下の空気が室温に近づけば床下由来の冷気が減り、床表面の冷えを抑える断熱効果も期待できます​。さらに床下で換気を行えば、ハウスダストやカビの胞子など重く床近くに溜まりがちな汚染物質を効率よく排出できる利点も指摘されています​。

    床下へ空気を流す際のポイントは以下のとおりです。

    ●確実な通風経路の確保:床下に機械で空気を送る場合でも、各部に行き渡る経路設計が必要です。仕切りや土台部分に通気用のスリットや開口を設け、床下全域が一つながりになるようにします。局所的にデッドスペース(行き止まり)ができるとそこに湿気が滞留してカビ発生源となりかねません。基礎パッキン工法の場合も、隅々まで外気が巡回できるよう配置や数量を検討します。

    ●機械換気との連動:第一種換気の場合は床下を給気経路にするか排気経路に組み込むかで設計が異なります。給気として床下に送風する場合は、床下から各室へ空気がじんわり立ち上り、家全体を下から上へ押し上げるように換気するイメージです。逆に排気として床下から吸い出す場合は、室内の空気を床下へ引き込んでから排気するため、床面近くに溜まりやすい埃や胞子を巻き込みながら換気できる利点があります​。いずれにしても風量バランスを考慮し、必要な風量が床下にも流れるようファンの能力やダクト径を設定します。

    ●床下換気扇や除湿機の活用:既存住宅で床下の湿気が多い場合、後付けの床下換気扇を設置する方法もあります。タイマーで湿度の低い昼間に運転させるなど、自動制御機能付きの製品も市販されています​。また、梅雨時期など外気も高湿度で換気だけでは湿気がさばききれない場合は、床下専用の除湿剤や調湿材、除湿機を併用するのも一案です。ただし根本的には「換気で湿気を逃がす」ことが王道であり、除湿材に頼るだけでは限界がある点には注意が必要です。

    以上のように、24時間換気システムと床下換気は相互に補完し合う関係にあります。設計段階から床下の空気の流れをシミュレーションし、必要に応じて機械換気を組み込むことで、見えない床下のカビリスクを大幅に低減できます。特に高気密高断熱住宅の床下は「計画的に換気しないと湿気がこもる落とし穴」になり得るため注意が必要です​。床下まで含めた家全体の換気計画こそが、長寿命で健康な住まいを支える土台と言えるでしょう。

    カビ発生予防における換気の重要性(特に梅雨や冬季)

    日本の気候風土では、梅雨(初夏の長雨)や冬季において住宅内のカビ発生リスクが高まります。これらの時期に換気を怠ることは非常に危険です。それぞれの季節における状況と換気の役割を確認しましょう。

    ●梅雨時の換気:梅雨期(おおむね6〜7月)は大気中の湿度が非常に高く、外気自体が飽和に近い湿気を帯びています。「外も湿気ているから換気しても無駄では?」と思われがちですが、梅雨時こそ換気は不可欠です。日常生活で発生する湿気や汗・生活臭が家の中に籠もると、外気湿度が高い分だけ容易に飽和してしまい、壁内結露やカビ繁殖が加速します。換気扇を回し続けることで室内の湿った空気を排出し、たとえ湿度の高い外気でも絶えず入れ替えることで室内の空気を循環させることが重要です。循環が止まると空気は局所的に滞留し、湿度100%の層(表面結露)が発生しやすくなります。特に床下は梅雨時に湿気がこもりやすいため、換気口を開ける・床下換気扇を運転するなどして湿気を逃がし、乾燥しやすい状態を作りましょう。加えて、エアコンの除湿運転や除湿機を併用しながら換気すると一層効果的です。梅雨時の換気のポイントは、「湿度の高い空気を停滞させないこと」に尽きます。

    ●冬季の換気:冬は外気温が低く、暖房で温められた室内との温度差により結露が発生しやすい季節です。寒さを嫌って窓を閉め切り換気を止めてしまうと、室内の湿った空気が冷えた壁や窓、床下コンクリートに触れて水滴となり、そこからカビが発生するリスクが高まります​。特に高気密住宅では換気を止めると自然換気が期待できないため、結露が顕著になります。24時間換気を適切に稼働させていれば、暖房で生じた微量の水蒸気や人の発汗・呼吸による湿気も屋外へ排出され、室内の湿度が上がりすぎないため結露抑制につながります。また外気が冷たく乾燥している冬は換気による除湿効果も期待できます。適度に外気を取り入れることで室内の相対湿度を下げ、カビが好む湿度(おおむね70%以上)を下回るよう調整できます。なお、冬場に換気すると「寒い空気が入って困る」という声もありますが、近年では熱交換型の換気システムにより室温低下を最小限に抑えつつ換気する技術も普及しています​。寒冷地や冬季の換気でもカビ予防のためには換気停止は避け、適切な対策を講じながら換気を継続することが肝要です。

    以上のように、梅雨や冬季といったカビの発生しやすい環境下でも換気を継続することがカビ予防に直結します。換気は湿度管理の基本であり、他の防カビ対策(除湿剤設置や抗菌塗料塗布など)は換気を適切に行って初めて効果を発揮します。特に床下など普段目にしない場所では季節による湿度変化に気付きにくいため、24時間換気システムや床下換気扇をフル活用して空気を動かし続けることが重要です。「少しぐらいなら…」と換気を止めることがないよう心掛け、季節に応じた湿度管理を徹底しましょう。

    よくある誤解とそのリスク(換気を止めてしまう、床下への空気供給不足など)

    24時間換気や床下換気について、一般の方だけでなく施工者サイドでも時折誤解が見受けられます。ここでは良くある誤解と、それによって生じるリスクを整理します。

    ●「24時間換気システムは止めても問題ない」という誤解:電気代節約や寒さ対策を理由に、換気システムのスイッチを切ってしまうケースがあります。しかしこれは大きな間違いです。換気を止めると室内の空気は淀んで湿気や汚染物質が滞留し、結果的にシックハウス症候群など健康被害や、結露・カビによる住宅劣化を引き起こす原因となります​。高気密住宅ほど換気停止の影響は深刻で、自然換気が期待できないため短時間で空気が悪化します。また、一度カビが生えると除去に多大な手間とコストがかかるため、わずかな電気代節約のために換気を止めることはリスクに見合いません。基本的に24時間換気は常時作動させ、どうしても寒い場合は給気口にフィルター付きカバーを付けるなど他の方法で対策しましょう​。

    ●「家の中が寒い/暑いから給気口を塞ぐ」という誤解:換気口や床下の通風口を意図的に塞いでしまう方もいます。たしかに換気口から外気が出入りすると局所的に室温へ影響を与えますが、塞いでしまうと計画換気が成り立たなくなり、空気の流れが停滞してカビや結露を招く恐れがあります。特に床下換気口を塞ぐのは厳禁です。床下の湿気が逃げ場を失い、一気にカビが繁殖する危険があります(床下は目に見えない分、被害が進行しやすい)。寒さ暑さの感じ方は個人差がありますが、通風を遮断するのではなく、断熱性能を上げる・局所的に暖房するなど代替策で対応すべきです。

    ●「高断熱高気密住宅だからカビは生えない」という誤解:性能の高い住宅ほどカビとは無縁と思われがちですが、実際には新築の高気密住宅でも床下カビが発生するケースが報告されています​。断熱・気密性能が向上すると確かに外気の影響は受けにくくなりますが、裏を返せば一度溜まった湿気は外に逃げづらいとも言えます。基礎コンクリートが乾燥する前に気密を高めてしまうと床下に湿気がこもったり、換気計画が不十分だと一部に滞留空間ができたりして、新築でもカビが生えるのです。性能に過信せず、「どんな住宅でも条件が揃えばカビは発生し得る」ことを肝に銘じ、換気と防湿対策を怠らないことが重要です。

    ●「床下はコンクリートだからカビは生えない」という誤解:床下空間にはコンクリートの基礎や土が露出しており、「有機物でできた壁や床と違ってカビは生えないだろう」と考える人もいます。しかしカビはコンクリート表面にも発生します。コンクリート自体は無機質ですが、表面に付着した埃や汚れ、あるいは基礎パッキンなど有機系の部材にカビが生えることがあります。また床下には木材も多く存在しますから、床下=カビが生えない空間では決してありません。むしろ暗く風通しが悪い床下は、一度胞子が着けば絶好の繁殖場所になります​。「床下こそカビが生えやすい」という意識で換気や点検を行うべきです。

    ●「換気扇や調湿材だけでカビは防げる」という誤解:換気扇を付けているから安心、と油断して他の対策を講じないのも誤りです。換気扇はあくまで空気を動かす装置であり、例えば床下に既に大量の水分が存在する場合などは換気だけでは追いつかないこともあります。同様に、調湿材(炭やシリカゲルなど)を床下に置く対策もありますが、それだけで完璧ではありません。調湿材は一定の湿度緩衝効果はあるものの容量超過すれば効かなくなりますし、カビそのものを殺す効果はありません。「換気+α」で総合的に対策することが肝心で、湿気の多い住宅では除湿機の併用、防カビ剤の塗布、定期的な清掃点検など組み合わせた取り組みが必要です。特に既にカビが発生している場合、換気するだけではカビはなくならないため必ず物理的・化学的に除去する作業が必要になります(これについては後述します)。

    以上が代表的な誤解とリスクですが、総じて言えるのは「換気を止めたり不足させたりしないこと」「過信せず多面的なカビ対策を取ること」です。24時間換気システムは住宅にとって生命線とも言える設備であり、止めて良いケースは大型台風時に雨水侵入を防ぐため一時的に給気口を閉じる場合など特殊な状況に限られます。日常的には常に適切に運転し、床下も含めた空気の流れを確保しておくようにしましょう。

    換気計画の設計・施工上の注意点(ダクト配置・通気バランス・床下への流路確保など)

    24時間換気システムを導入する際、そして床下換気と連携させる際には、設計・施工段階での綿密な計画が欠かせません。不適切な設計や施工ミスは、換気不良やカビ発生の原因となりかねません。以下に主な注意点を挙げます。

    ●ダクト配管の配置と施工:第一種換気や一部の第三種換気ではダクトを使って各室に空気を送ったり排出したりします。その際、ダクト経路はできるだけ短くシンプルにし、曲がりや分岐を減らすことが望ましいです。特に狭い壁内や天井裏にダクトを通す場合は、断熱材や構造材との干渉に注意し、施工後にダクトが潰れて風量低下を招かないよう十分スペースを確保します​。柔軟性のあるフレキシブルダクトを使う場合でも、極端に折り曲げたり締め付けたりしないよう施工することが重要です。日本住環境(株)の指摘によれば、配管経路の確保不良でダクトが潰れると計画風量が得られず換気不良に陥るデメリットがあるとされています​。またダクト内に埃が溜まると長期的に風量低下や衛生面の問題が起きるため、メンテナンス可能なルート・フィルター設置も考慮しましょう。

    ●給気量と排気量のバランス:換気計画では、給気と排気のバランス(風量バランス)が大切です。第一種換気では給気ファンと排気ファンの風量設定を均衡させ、中性圧に保つのが基本です。第三種換気では各室の給気口面積と排気ファン能力を対応させ、住宅全体で適度な負圧になるよう調整します。バランスが崩れると、一部の部屋で換気不足となったり、逆に過換気で無駄な熱損失が生じたりします。例えば排気が強すぎると計画していない隙間から外気を吸い込み、想定外の経路(壁内や床下から)空気が流入してしまうことがあります​。そうなると換気経路に乗らない「死角」が生まれ、換気されない空間でカビや結露が発生する可能性があります。各居室・水回りの換気口数や位置、機器容量は設計段階で精密に計算し、施工後も風量測定などで計画値通りか確認することが望ましいでしょう。

    ●床下への空気流路確保:前述の通り、床下換気を計画に入れる場合は床下全域に空気が行き渡るよう流路を設計します。基礎に小壁(間仕切り)がある場合は通気スリットを設け、土壌表面に防湿フィルムを敷設して湿気発生を抑えるなど、床下の環境を換気しやすい状態に整える必要があります。床下に機械的に給排気する場合、換気口の位置や数を検討し、風が届きにくいデッドスペースが無いよう配慮します。例えば床下空間が広い住宅では、1カ所の換気扇だけでは風が行き渡らない可能性があるため、複数台の床下ファンを配置して循環経路を作ることもあります。また、ダクト方式で床下に給気/排気する場合も、ダクトの先端位置を工夫して床下全体の空気が動くようにします(必要に応じて床下用の分岐ダクトを設置する)。

    ●他設備との干渉と逆流防止:換気扇の配置によっては思わぬ空気の逆流やショートサーキット(短絡現象)を起こすことがあります。例えば強風時、排気用のプロペラファンから外気が逆流してしまう場合があり、これがトイレなど局所換気用のファンに影響を与えるケースも報告されています​。またレンジフード(キッチン換気扇)使用時に室内が強い負圧になり、他の換気口から逆流してくることもあります。こうした風圧による逆流を防止するため、給気口に風圧シャッターを付けたり、排気ダクトに逆止弁を設けたりする対策が有効です。特に気密性の高い住宅では各換気系統が影響し合うため、トータルな換気シミュレーションをしておくと安心です。

    ●施工後の確認と調整:換気設備は「取り付けたら終わり」ではなく、施工後に設計通り機能しているか試運転調整を行うべきです。各部屋の給気口から十分な風が入っているか、排気口に吸い込みを感じるか、床下に湿気臭がこもっていないかなど、五感と計測機器で確認します。不具合があればダンパーで風量配分を変える、換気口の増設を検討するなどの措置を講じます。また住まい手にはフィルター清掃の方法や換気の必要性について丁寧に説明し、誤って停止しないよう周知徹底することも施工者の責務と言えるでしょう。

    以上の点に注意しながら計画・施工を行えば、24時間換気システムはその性能を十分に発揮し、床下まで含めた家全体の健全な空気循環を維持できます。換気は目に見えにくい分、設計者・施工者の知恵と工夫が要求される部分ですが、その効果は住宅の耐久性と居住者の健康という形で長期にわたり現れてきます。プロとして細部まで配慮した換気計画を心掛けたいものです。

    カビが発生してしまった場合の対応策(調査・原因究明・除去と再発防止の流れ)

    万全を期していても、住宅のどこかにカビが発生してしまうことはあり得ます。特に床下など普段見えない箇所では、発見が遅れてカビが広範囲に広がってしまうケースもあります。ここでは実際にカビが発生した場合の基本的な対応策と流れを説明します。

    ①被害状況の調査・確認: まず最初に行うべきは、カビ発生箇所の特定と被害範囲の把握です。床下であれば点検口を開け、懐中電灯や内視鏡カメラなどで木材表面が黒ずんでいないか、カビ臭がしないか確認します。床下以外でも、押入れの隅や壁紙の裏側などカビが潜みそうな箇所を調べます。あわせて湿度計測や木材含水率の測定を行い、異常値が出ていないかチェックします。必要に応じて専門業者に依頼し、カビの種類分析(カビ検査)を行うことで、どのような対策薬剤が有効かを判断することもあります。

    ②発生原因の究明: カビを除去する前に、「なぜそこにカビが生えたのか」を徹底的に追及します​

    。原因を突き止めないと、せっかく除去しても再発してしまうためです​。床下カビの場合、考えられる原因は多岐にわたります。例えば「基礎コンクリートが乾燥する途中で水分が出た」「配管から漏水していた」「結露水が溜まった」「換気が不足し高湿度状態が続いた」「施工時の木くずやゴミが放置されカビ源になった」等です​。住宅の構造・履歴を踏まえ、どの要因が重なってカビ発生に至ったかを見極めます。原因究明には、専門家の経験と勘も重要です。例えば高気密住宅で床下全面にカビが生えていれば換気計画不良が疑われますし、一部だけであれば局所的な漏水や材料不良が怪しくなります。この段階で原因を取り違えると再発防止策もズレてしまうため、時間をかけても慎重に分析します。

    ③カビの除去作業(清掃・殺菌): 原因を抑え込む対策と並行して、実際に発生してしまったカビを物理的・化学的に除去します。カビ除去作業は健康被害防止のためマスクや防護メガネを着用し、換気を充分に行いながら実施します。小規模な表面カビであれば市販のカビ取り剤(塩素系漂白剤やアルコール系薬剤など)を用いてブラシで擦り落とすことも可能です。しかし床下全域など広範囲に及ぶ場合や、木材内部まで根を張ったカビの場合は専門のカビ除去業者に依頼するのが確実です。専門業者は素材を傷めず根までカビを除去する独自の工法を持っており​、床下のような手作業が難しい場所でも均一に薬剤を行き渡らせて処理できます​

    。例えばカビバスターズ福岡が採用するMIST工法®では、材質に合わせ調合した専用薬剤をミスト状に噴霧し、隙間や裏側に潜むカビ菌まで行き届かせることで徹底的に除去します​。ブラシで擦ったり削ったりしないので木材やコンクリートを傷めず安心です​。このようなプロの技術を活用し、見えない根まで含めカビを根絶させることが肝要です。

    ④再発防止策の実施: カビを除去した後は、再び同じ箇所に発生させないための予防措置を講じます。原因が明らかになっている場合はその根本対策を行います。例えば漏水が原因なら配管補修や防水処理、結露が原因なら断熱強化や換気改善などです。さらに、防カビ剤の塗布や調湿材の設置なども有効です。プロの業者に依頼した場合、多くは防カビ施工までセットで行ってくれます​。抗菌剤を含むコーティングを床下木部に吹き付け、カビの胞子が付着しても発芽しにくい環境を作ることで長期的な予防効果を狙います。併せて定期点検の計画も立て、半年後・一年後などに再度床下の様子を確認します​。早期発見できれば小規模な対処で済み大事に至らないため、事後のモニタリングも再発防止には欠かせません​。最後に住まい手へ、適切な換気の継続や日常の湿度管理など再発を防ぐ生活上のアドバイスをすることも大切です。

    以上がカビ発生時の基本的な対応の流れです。要点をまとめると、(1)現状把握、(2)原因追及、(3)徹底除去、(4)予防措置となります。カビ問題は専門知識が要求される分野ですので、少しでも不安があれば早めに専門業者へ相談し、適切な対処プランについてアドバイスを受けると良いでしょう。「カビかな?」と思った段階で迅速に動くことが、被害を最小限に抑える秘訣です。

    カビバスターズ福岡の実績と専門的な対応内容

    施工前

    施工後

    施工前

    施工後

    床下を含む住宅内のカビ対策について不安を感じたら、カビ除去・防カビ専門業者である「カビバスターズ福岡」に相談するのも一つの手です。当社はカビ問題に特化したプロ集団であり、調査から除去、再発防止施工までトータルでサポートしています​。ここではカビバスターズ福岡の年間対応実績と、専門業者ならではの対応内容・強みについてご紹介します。

    ●圧倒的な年間実績と経験値: カビバスターズ福岡を含むカビバスターズグループ全体では、年間3,000件以上のカビ案件に対応してきた実績があります​。この豊富な経験により、あらゆる種類のカビ・様々な建物(戸建住宅、マンション、商業施設など)に対するノウハウが蓄積されています。床下カビのように見えにくい問題から、浴室や押入れのカビ、さらには新築現場でのカビ発生まで、年間を通じて多数のご依頼を解決してきました。「カビ取りのプロ」として原因を的確に突き止め、最適な処置を施すことで再発を許さない対応を心掛けています​。現場経験豊富な専門スタッフが在籍しており、それぞれの案件に応じた臨機応変な対応力も強みです。

    ●独自開発のMIST工法®による徹底除去: カビバスターズ福岡では、グループが開発した独自のカビ除去技術「MIST工法®」を用いています​。これは前述のとおり、特殊な薬剤をミスト状に噴霧してカビの根まで行き渡らせて除去する方法で、素材を痛めず根こそぎカビを退治できる画期的な工法です​。ブラシで擦る従来工法では手の届かない隙間や裏面のカビにも効果を発揮し、床下のような狭い空間でも均一に処理が可能です​。薬剤は対象素材(木材、コンクリート等)に合わせて調合するため、安全性と効果を両立しています。MIST工法®により、頑固な黒カビから目に見えないカビ菌まで残さず除去し、再発の芽を断ち切ります。当社はこの技術を駆使して、お客様の大切な住宅をカビから守っています。

    ●調査・診断から防カビ施工まで一貫対応: カビバスターズ福岡のサービスは単に「その場のカビを取る」だけではありません。まずは専門知識を持ったスタッフが現地調査を行い、カビ発生の原因を徹底究明します​。含水率や湿度の測定、被害箇所の確認を経て、その住宅に最適な対策プランをご提案します​。施工ではMIST工法®によるカビ除去に加え、必要に応じて防カビ剤のコーティング施工も実施します​。作業後は見た目が綺麗になるだけでなく、目に見えないレベルでカビ菌を死滅させておりますので、住環境が劇的に改善されるはずです。さらに施工後の定期点検や追加の予防措置についてもご相談いただけます​。アフターケア体制が整っていることも専門業者ならではの安心ポイントです。何か気になる点があればお気軽にお問合せいただき、早期の段階でプロの目によるチェックを受けることをおすすめします。

    ●福岡の気候に根差した対応力: 福岡を含む九州北部は高温多湿の気候であり、特に梅雨時の湿度の高さは全国有数です​。カビバスターズ福岡は地元のこの気候特性を熟知しており、それに応じた対策ノウハウを持っています。年間を通じた数多くの施工実績から、「梅雨明け直後にここが危ない」「冬場はここに注意」といった傾向も把握済みです。地域密着ならではのきめ細やかな対応で、お客様の住宅のカビリスクを低減します。当社は新築住宅から築数十年の古い家まで幅広く手掛けており、それぞれの建物に最適な方法で施工しますので安心してお任せください。

    カビは放置すると建物の寿命を縮め、家族の健康にも被害を及ぼしかねない厄介な問題です。カビバスターズ福岡では床下を含む住宅内のカビ調査・カビ除去・防カビ施工までワンストップで対応しております​。「もしかして床下がカビ臭いかも」「換気についてプロの意見が聞きたい」といったお悩みがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。豊富な実績に裏打ちされた専門知識で原因に合わせた最適プランをご提案し、一緒にカビのない清潔で健康的な住まいを実現しましょう​。

    まとめ:24時間換気と適切な床下換気でカビ知らずの住まいへ

    24時間換気システムは現代住宅における必要不可欠な設備であり、その正しい理解と運用がカビ予防の鍵となります。換気の仕組み(第1種〜第3種)を把握し、住宅全体の空気の流れを計画するとともに、床下のような盲点にも目を向けて適切な換気を行うことが大切です。梅雨時や冬季でも換気を止めずに湿気や汚染物質をコントロールすることで、カビの発生しにくい健全な環境を維持できます。もしカビが発生してしまった場合でも、専門的な対処を行えば問題解決と再発防止は可能です。工務店・住宅設備業者の皆様には、ぜひ今回解説した内容を日々の設計施工やお客様への説明にお役立ていただき、「換気と防カビ」のプロとして信頼される住まいづくりを推進していただければ幸いです。住宅を長持ちさせ住む人の健康を守るため、24時間換気と床下換気を味方につけて、カビ知らずの快適な住環境を実現していきましょう。

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