三大真菌症とは?カンジダ症・アスペルギルス症・クリプトコックス症を徹底解説!
2025/02/12
こんにちは!カビバスターズ福岡のブログをご覧いただき、ありがとうございます。私たちは、カビ問題に関する専門的な知識と技術を提供し、住環境や健康を守るために活動しているカビ除去のプロフェッショナルです。
本記事では、三大真菌症(カンジダ症・アスペルギルス症・クリプトコックス症)について詳しく解説します。これらの感染症は、免疫力が低下している方に特に注意が必要であり、重症化する可能性もある疾患です。原因や症状、治療方法、予防策を理解することで、適切な対策を取ることができます。
カビによる健康リスクを防ぐために、正しい知識を身につけ、早めの対策を心がけましょう!
目次
三大真菌症とは?カンジダ症・アスペルギルス症・クリプトコックス症の原因・症状・治療法を徹底解説
真菌(カビ)は、私たちの身の回りに常に存在しています。普段は無害なこれらの真菌ですが、免疫力が低下している人や特定のリスクを持つ人では、重篤な感染症を引き起こす可能性があります。特に、カンジダ症・アスペルギルス症・クリプトコックス症は、三大真菌症と呼ばれ、医療現場でも特に注意が必要な疾患です。
本記事では、それぞれの真菌症の原因、症状、診断方法、治療法、予防策について詳しく解説します。真菌感染症のリスクを知り、適切な対策を取ることで健康を守るための知識を深めていきましょう。
1. カンジダ症(Candidiasis)とは?
カンジダ症は、カンジダ属(Candida)に属する真菌が原因となる感染症です。最も一般的なものはCandida albicans(カンジダ・アルビカンス)で、皮膚・粘膜・消化管などに常在しています。
カンジダ症の主な原因
カンジダ菌は、健康な人の皮膚や口腔、腸内、膣内などに自然に存在している「常在菌」です。しかし、以下の要因によって異常増殖し、感染を引き起こします。
・免疫力の低下(糖尿病、がん、HIV感染、抗がん剤・免疫抑制剤の使用)
・抗生物質の使用(抗菌薬が腸内細菌を減少させ、カンジダ菌が増殖しやすくなる)
・湿度の高い環境(汗や高温多湿な環境がカンジダ菌の増殖を促進)
・長期間のカテーテル使用(カテーテル表面にバイオフィルムを形成し、感染を引き起こす)
カンジダ症の種類と症状
カンジダ症は、感染部位によってさまざまな種類があります。
① 皮膚カンジダ症
・指の間、腋の下、股間など、湿った場所に発生
・赤い発疹、かゆみ、皮膚のただれ
・特におむつかぶれ(カンジダ皮膚炎)として乳幼児にもよく見られる
② 口腔カンジダ症(鵞口瘡)
・舌や口の中に白い斑点(ミルク状の膜)
・痛みや違和感、味覚の変化
・免疫力が低い人(高齢者やHIV感染者)に多い
③ 膣カンジダ症
・女性に多く、かゆみ、白いカッテージチーズ状のおりもの、灼熱感
・抗生物質の使用やホルモンバランスの変化で発症しやすい
④ カンジダ血症(全身性カンジダ症)
・最も重篤な形態で、血液を通じて全身に感染
・発熱、低血圧、多臓器不全などを引き起こし、治療が遅れると致命的になる
カンジダ症の診断と治療
診断方法
・顕微鏡検査:皮膚や粘膜のサンプルを採取し、カンジダ菌を確認
・培養検査:真菌の増殖を確認するための培養
・血液検査:全身感染の場合、血液からカンジダ菌を検出
治療法
・局所感染(皮膚・膣など):抗真菌薬(ミコナゾール、クロトリマゾール)の塗布
・全身性カンジダ症:フルコナゾール、アムホテリシンBなどの抗真菌薬を静脈投与
2. アスペルギルス症(Aspergillosis)とは?
アスペルギルス症は、Aspergillus属の真菌(特にAspergillus fumigatus)によって引き起こされる感染症です。環境中に広く存在し、健康な人では問題を起こしませんが、免疫力が低下した人では深刻な肺感染症を引き起こすことがあります。
アスペルギルス症の主な原因
・環境中のアスペルギルス菌を吸い込むことが原因
・免疫抑制状態(がん、HIV、臓器移植後、ステロイド治療中)
・肺疾患(慢性閉塞性肺疾患(COPD)、結核既往歴)
アスペルギルス症の種類と症状
① アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)
・アレルギー反応として喘息様の症状(咳、喘鳴、息切れ)
・気管支拡張症のある患者に多い
② 慢性肺アスペルギルス症
・肺に真菌の塊(アスペルギローマ)が形成される
・長引く咳、血痰、体重減少
・慢性肺疾患の患者に多い
③ 侵襲性アスペルギルス症
・最も重篤な形態で、免疫不全の患者で発症
・急速に進行し、肺炎、血液感染、多臓器不全を引き起こす
・高い致死率
アスペルギルス症の診断と治療
診断方法
・画像検査(CT、X線):肺病変を確認
・血清抗原検査:アスペルギルス抗原の検出
・培養検査:喀痰や組織サンプルの培養
治療法
・ABPA:ステロイド+抗真菌薬(イトラコナゾール)
・慢性肺アスペルギルス症:抗真菌薬(ボリコナゾール、アムホテリシンB)
・侵襲性アスペルギルス症:抗真菌薬の静脈投与(ボリコナゾール+アムホテリシンB)
3. クリプトコックス症(Cryptococcosis)とは?
クリプトコックス症は、Cryptococcus neoformansやCryptococcus gattiiが引き起こす感染症です。特にHIV感染者や免疫不全の患者に発症しやすく、中枢神経系(脳)に感染し、髄膜炎を引き起こすことがあります。
クリプトコックス症の主な原因
・鳩の糞、土壌に生息するクリプトコックス菌を吸入
・免疫不全(HIV/AIDS、臓器移植、がん患者)
クリプトコックス症の症状
・髄膜炎(頭痛、発熱、吐き気、意識障害)
・肺感染(咳、胸痛)
・皮膚病変(結節、発疹)
診断と治療
・診断:髄液・血液検査、抗原検査、培養
・治療:アムホテリシンB+フルシトシン(初期治療)、フルコナゾール(維持治療)
まとめ
三大真菌症は、免疫不全状態の患者で重篤化するため、早期診断・治療が重要です。特にアスペルギルス症やクリプトコックス症は致死率が高く、適切な抗真菌治療が不可欠です。
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