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雨天上棟で濡れた床合板のカビリスクと対策

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雨の日の上棟、大丈夫?新築工事中にカビを防ぐプロのアドバイス!

雨の日の上棟、大丈夫?新築工事中にカビを防ぐプロのアドバイス!

2025/03/24

こんにちは!カビ取り・防カビ専門のカビバスターズ福岡です。念願の新築住宅の上棟日、まさかの雨…そんな経験をした施主様も多いのではないでしょうか?「このまま濡れて大丈夫?」「後からカビが発生しない?」と不安になりますよね。でもご安心ください。今回は雨の日に上棟した場合の注意点や、床合板に発生するカビの初期サイン、含水率の重要性、具体的な対処法をわかりやすくお伝えします。大切な新築住宅をカビからしっかり守りましょう!

目次

    雨天上棟って?雨の日の上棟で濡れた床合板のリスクと対策ガイド

    家づくりの一大イベントである 上棟(じょうとう)。しかし当日があいにくの雨だったら…施主としては「大丈夫かな?」と心配になりますよね。実は、雨の日の上棟(雨天上棟)は珍しいことではありません。この記事では、雨天上棟で床の合板(構造用合板)が雨に濡れてしまった場合に生じるリスクと、その初期兆候、そして適切な対処方法について、専門的な知識も交えながらわかりやすく解説します。

    木材が水を吸ってカビたり腐ったりしないか不安な施主様も多いでしょう。本記事を読めば、雨天上棟でも慌てず正しく対応するためのポイントがわかります。専門用語も出てきますが、できるだけ噛み砕いてお伝えしますのでご安心ください。それでは、一緒に見ていきましょう。

    雨天上棟とは?なぜ起こるのか

    雨天上棟とは、その名のとおり家の上棟作業を行う日に雨に見舞われてしまうことです。上棟日は柱や梁など骨組みを一気に組み上げる日で、通常は屋根や外壁がまだできていないため、構造材が露出した状態になります。本来なら晴れていてほしいものですが、現実には天候を完璧にコントロールすることはできません。梅雨や台風シーズンなど雨が多い時期の工事では、「雨の中でも上棟を決行せざるを得ない」ケースもあります。

    なぜ雨天でも上棟を行うのでしょうか?いくつか理由があります。まず建築スケジュールの都合です。上棟にはクレーン手配や大工さんの段取りなどたくさんの人員と予定が関わっています。「今日しかない」という状況で小雨程度なら決行することもあります。また大安の日に上棟するなど日取りの縁起を担ぐ風習もあり、多少の雨なら強行されることもあります。現場監督さんに「雨なんですけど上棟ってやるんですか?」と尋ねても、「できますから大丈夫ですよ」と言われる場合もあるでしょう​。

    とはいえ、木造住宅の構造材は雨ざらしにして大丈夫なのか心配になりますよね。実は、住宅に使う木材はあらかじめ乾燥処理された「乾燥材」なので、多少の雨ではすぐに水を吸い込まないのです​。工場で含水率(木材中の水分量)20%以下になるまで乾燥させています。乾燥した木材の表面は水を弾きやすく、表面が一時的に濡れても品質に大きな影響はありません​。現場監督さんいわく「乾燥材は水を吸わないんですよ。カットした柱材なんかはさらに水をはじくんです」という話でした​。実際、多くのブログや専門家の説明でも同じように書かれており、嘘ではなさそうです​。

    とはいえ「多少の雨なら問題ない」とはいっても、長時間や激しい雨に晒せば話は別です。木材もずっと濡れたままではさすがに良くありません。そこで建築現場では、雨が降ってきたらブルーシートで躯体(骨組み)全体を覆うなどの養生措置を取ります​。上棟後に屋根がまだない状態でも、できるだけ雨水が構造材にかからないようにシートで家全体を包み込むのです。例えばある現場では、上棟直後に雨予報が続いたため、写真のように柱や床を丸ごとブルーシートで囲って雨対策をしていました​。

    雨の上棟直後、現場をブルーシートで囲って構造材を養生した様子。壁面をシートで覆い、雨水が木材に直接かからないよう工夫しています。しっかり養生すれば、雨に降られても被害を最小限に抑えられます。

    養生がしっかりしていれば、小雨程度の雨天上棟であれば大きな問題になるケースは少ないでしょう。ただし注意したいのは「雨に濡れた後、そのまま放置しない」ことです。晴れ間を見てしっかり乾燥させる・含水率を測定するなど、後述する対策を怠らないことが大切です。乾燥材とはいえ長雨が続けば品質に良くない影響が出るのは確かです​。では、具体的に床の合板が雨で濡れてしまった場合、どんなリスクがあるのでしょうか?

    雨に濡れた床合板が抱えるリスク ~腐朽やカビの心配~

    上棟直後の家では、一階の床板(構造用合板)がすでに敷かれていることが多いです。屋根や上階ができる前に敷かれたこの床合板が雨で濡れてしまうと、いくつかのリスクが生じます。

    ① 木材の含水率上昇による カビ・腐朽リスク
    合板は乾燥した状態で使われますが、雨に濡れると急速に含水率が上がります​。通常、構造用合板の含水率は14〜15%程度で安定していますが、雨ざらしになるとこれを大きく超えてしまいます​。問題は木材の水分が20%を超えるような湿った状態が長く続くことです。含水率が20%超の状態が続くと、木材内部でカビや腐朽菌(木材腐朽菌)が発生しやすくなると言われています​。実際、雨に濡れた合板は腐朽菌が繁殖しやすい環境になり、放っておくと合板が劣化・腐ってしまう危険性が高まります​。含水率の上昇が腐朽菌の脅威を高め、木材の耐久性を低下させてしまうのです​。さらに一度腐りやすい状態になるとカビの繁殖リスクも増加し、不快なカビ臭が家中に広がる可能性があります​。乾燥した材は多少の雨なら大丈夫でも、びしょ濡れのまま何日も放置すると一気にカビ・腐朽リスクが高まる点に注意が必要です。

    ② 変形(反りや膨張)による構造・仕上げへの影響
    雨で水分を吸った構造用合板は、乾燥する過程で反りや膨張などの変形を起こすことがあります​。特に床は水平で水が溜まりやすいため、壁の合板に比べて影響が出やすいと言われます​。一度濡れた合板が十分乾燥しないまま次の工程(フローリングの施工など)に進んでしまうと、内部に残った水分が蒸発できずに合板が膨れて仕上げ材を押し上げたり、隙間を生じさせたりする恐れがあります​。実際、「濡れた下地合板の上にフローリングを施工したら床材に黒い点カビが発生した」というケースも報告されています​。このように雨濡れによる構造材の寸法変化は、後々の仕上がりや構造強度にも悪影響を及ぼしかねません。

    以上のように、雨で濡れた床合板をそのままにしておくとカビ発生や木材腐食による構造劣化、仕上げ材の不具合など様々なリスクがあります。特に「木材が常に湿った状態」が続くことが一番危険です​。長雨で乾かない状況が続けば、木材内部にまでカビの菌糸が侵入し、腐朽が進行する可能性があります​。建物の耐久性・耐震性が損なわれ、長期的には重大な構造上の問題を引き起こしかねません​。

    こうしたリスクを防ぐためには、「雨に濡らさない工夫」と「濡れてしまったら速やかに乾燥・対策する」ことが重要です。次の章では、実際に床合板にカビが生えてしまった場合の初期兆候と、それを放置するとどうなるかを見てみましょう。

    カビの初期兆候と放置した場合に起こる被害

    雨天上棟後、もし床板や柱にカビが発生してしまったら、早めに気づいて対処することが大切です。では、どのようなサインでカビの発生に気づけるでしょうか?そして万一それを放置すると家にどんな被害が及ぶのか、解説します。

    ●カビ発生の初期サイン
    雨に濡れた木材は、条件が整うと早ければ数日~1週間程度でカビが生え始めることがあります。カビの胞子自体は空気中に常に漂っており、湿度と温度が高い環境になると活発化するためです​。特に夏場など気温が高い時期は「雨+高温多湿」で異常な速さでカビが繁殖します​。初期のカビ発生を見分けるポイントは以下のとおりです。

    ●木材表面の黒い斑点や変色: 木材の表面にポツポツと黒や緑、白っぽい斑点状の汚れが現れます​。これはカビ菌が繁殖し始めたサインです。最初は拭けば落ちる薄い汚れでも、放っておくと色素が沈着してシミのようになり、頑固なカビ汚染になります​。特に合板の裏側や床下は普段目にしにくいため、気づかないうちに広がりがちです。

    ●カビ臭(かびくさい臭い): カビが生えると、その活動に伴い独特の湿っぽく腐ったような臭いが発生します​。これはカビが放つ揮発性有機化合物(VOC)によるもので、部屋にこもるような嫌な臭いです​。上棟直後はまだ室内空間になっていないとはいえ、家の構造部分でカビが繁殖すると臭いが染みつき、完成後にカビ臭さを感じる原因にもなります。「なんだか現場がカビ臭いぞ?」と感じたら要注意です。

    ●見た目以外の兆候: 床が異常にしっとりしている、触るとヌメリがある、といった場合もカビや雑菌が繁殖している可能性があります。また、大工さんや現場監督がカビに気づき何らかの対応をしている様子があれば、早めに確認するとよいでしょう。カビは目に見えない微小な胞子を飛ばすため、症状(咳やアレルギー反応)が出て初めて存在に気づくことも少なくありません​。見逃さないためには定期的な現場チェックが有効です。

    ●そのまま放置すると…
    もし「まだ建築中だし、このくらい大丈夫かな」とカビ発生を放置してしまうと、後々深刻な被害につながる恐れがあります。考えられる主な影響は以下のとおりです。

    ●健康被害: カビが繁殖すると無数のカビ胞子が空気中に放出されます。それを住んでから吸い込むと、アレルギー症状(くしゃみ・鼻水・目のかゆみなど)や喘息の悪化、呼吸器疾患を引き起こす可能性があります​。特に免疫力の弱いお年寄りや小さなお子さんがいる家庭では深刻な健康リスクとなります​。完成後に壁の中や床下でカビが隠れて繁殖し続けると、知らぬ間に家族の健康を蝕むことになりかねません。

    ●建物の劣化・構造への影響: カビは見た目の汚れだけでなく、木材をゆっくりと腐食させ構造強度を低下させる厄介者です​。木材がカビに侵されると同時に木材腐朽菌も繁殖し、やがて柱や梁が脆くなる恐れがあります​。長期的に放置すれば耐久性・耐震性に影響し、大掛かりな補修工事が必要になるケースも考えられます。完成後に床下など見えない部分でカビが広範囲に及ぶと、美観を損ねるだけでなくリフォーム費用もかさみます​。新築なのに数年で床がブヨブヨ…なんて悲劇は避けたいですよね。

    ●引き渡し後のトラブル: 建築中のカビ問題は、施主と施工会社の間でトラブル(紛争)に発展するケースもあります​。カビ臭やシミが引き渡し後に発覚し、「施工ミスでは?」と揉めたり、工事が一時中断して引き渡しが遅れることも。​実際、カビ問題が原因で工事がストップしたり、補修の責任を巡って争いになる例は決して少なくありません。大切なマイホームの完成が遅れたり、余計なストレスを抱えないためにも、建築中のカビは見逃さず早期に対策することが肝心です。

    このように、雨天上棟で発生したカビを放置するのは百害あって一利なしです。逆に言えば、早い段階で適切に対処すればカビの被害は最小限に食い止められます。次章では、含水率の測定方法と基準値について触れつつ、実際に雨濡れが発生した際の具体的な対処法を解説します。

    含水率の測定方法と基準値

    「木材の含水率」とは、木材に含まれる水分量の割合(%)のことです。雨天上棟後の対策を考える上で、この含水率を把握することがとても重要になります。含水率を測ることで、木材が十分乾燥しているか、まだ湿ったままなのかを客観的に判断できるからです。

    ●含水率測定の方法
    一般的に現場で用いられるのは「木材用含水率計(水分計)」と呼ばれる測定器です。木材にピン(電極)を差し込んだり、表面に当てたりして内部の水分量を数値で表示してくれます。最近は小型のデジタル水分計が市販されており、ホームセンターやネット通販でも数千円程度から購入できます。簡易なものでも木材表面5mm程度の水分は測定可能なため、施主自身がチェックしてみるのも一つの手です​。しかし精度の高い測定にはそれなりの機器が必要で、高周波タイプなど高性能品は高価です​。正確に測りたい場合は、現場監督さんやホームインスペクター(住宅診断士)に依頼するのが確実でしょう​。実際、多くの施工会社では上棟後に必要に応じて含水率を測定しています​。

    測定の際は、含水率計を床下地合板や柱など数か所に当てて計測します。雨のかかり具合にムラがあるため、1階・2階それぞれで複数ポイント測るのが望ましいです​。例えばある施工会社では、雨に降られた翌日に1棟あたり各階5カ所ずつ測定し記録しているとのことでした​。測定結果はパーセンテージで表示され、例えば「含水率15%」などと数値でわかります。それを基に「もう乾燥して大丈夫かな」「まだ湿っているから乾燥継続しよう」など判断するわけです​。

    ●どのくらいの数値ならOK?
    では、実際問題として含水率が何%なら安心できるのでしょうか。これには業界の目安があります。

    ●20%以下が理想: 木造住宅の構造材では、含水率20%以下が乾燥した良好な状態の目安とされています​。多くの専門家が「断熱材を入れる段階で20%以下が望ましい」と述べています​。上棟直後に雨で一時的に含水率が上がっても、晴天が続けば工事中に自然と20%以下に下がっていきます​。

    ●30%以下は確認必須: 長雨で一時的に含水率が大幅上昇することもあります。30%以上となるとさすがにかなり湿った状態です。このため「最低でも30%以下になっているか確認しましょう」との指摘もあります​。30%を超えるようなら、すぐにでも乾燥措置を取る必要があります。

    ●実例:6%台まで低下: 先述のブルーシート養生を徹底した現場では、なんと含水率6%台という非常に低い値が測定されました​。家全体を囲って雨をしのぎ、その後しっかり乾燥させた結果です。このようにきちんと乾燥させれば、新築時には10%以下という理想的な状態も十分可能です​。

    まとめると、上棟後の構造材含水率は「できれば20%以下、少なくとも30%以下」に乾燥させてから次工程へ進むことが大切です​。その判断のために含水率計が役立ちます​。現場監督さんが測定結果を教えてくれる場合もありますので、気になる方は「含水率は今どのくらいですか?」と聞いてみると良いでしょう。含水率が適正レベルに下がっているのを確認できれば、施主としても安心して工事を見守れますよね​。

    では、雨で濡れた床合板を乾燥させカビを防ぐには具体的にどんな対処をすれば良いのでしょうか。次の章でポイントを整理します。

    雨濡れ後の適切な対処方法 ~乾燥・防カビ・専門業者のタイミング~

    雨天上棟で床や構造材が濡れてしまった場合、「いかに早く乾燥させてカビを予防するか」が勝負です。ここでは、現場でできる乾燥方法や防カビ処理のポイント、そして専門業者に頼るべきタイミングについて解説します。

    ●まずは徹底的に乾燥!
    カビ対策の基本は何と言っても乾燥です。雨に濡れた直後からできる限り早く乾燥作業に取り掛かりましょう​。具体的な方法は以下のとおりです。

    ●水たまりの除去: 床合板の上に水が溜まっていたら、モップやウエスで速やかに拭き取ります。放置すると木材がどんどん水を吸ってしまうため、「濡れっぱなしの時間」をできるだけ短くすることが大切です。

    ●自然換気の活用: 雨が上がったら、現場の風通しを良くするよう心がけます​。まだ壁や窓がない段階でも、周囲のシートを一部開ける、扇風機で外気を取り込むなどして空気を循環させましょう​。晴れた日には窓や扉の開口部を全開にし、湿気を外に逃がします​。自然の風と太陽の力は最強の乾燥剤です。

    ●強制換気・送風: 天候が曇りでもサーキュレーターや送風機を使って強制的に送風すると効果的です​。床下や壁の合板にも風が当たるよう、角度を工夫しましょう。建材内部に残った湿気も、空気の流れで徐々に抜けていきます。

    ●除湿機の導入: 周囲がある程度囲われてきた段階なら、業務用除湿機を稼働させる手もあります。特に梅雨時など外気自体が湿っぽい場合、閉じ込めた空間で除湿機を使うと驚くほど水が取れます。小型の家庭用除湿機でも狭い範囲なら効果があります。

    乾燥にかける時間は、天候や濡れ具合によりますが「含水率が適切なレベル(20%以下程度)に下がるまで」続けましょう​。目視で乾いたように見えても、内部に湿気が残っていることがあります​。含水率計を活用し、数値で確認するのが確実です​。しっかり乾燥したのを確認してから次の工程へ移る——このひと手間がカビの発生を防ぎ、後々の安心につながります​。

    ●防湿シートや防水処理で予防
    雨が降りそうな期間に工事が重なる場合、事前に防湿対策を講じておくことも有効です。例えば上棟後すぐに柱や合板を覆う防水透湿シート(タイベックシート等)を仮貼りしておくと、雨をかなり防げます​。床についても、雨養生用のブルーシートを広げてテープで留めておけば多少の雨は防げます。最近では防水剤を塗布済みの合板(撥水合板)を使う現場もあります。また、工事中ずっと長雨が続くようなら、一旦工期を調整して雨を避ける決断も時には必要でしょう。施主としても「雨がひどいときは無理せず養生してくださいね」と声をかけ、きちんと対策してもらうことが肝心です。

    ●カビの除去・防カビ処理
    十分気をつけていても、どうしても雨濡れからカビが発生してしまう場合もあります。発生したカビは早めに除去し、防カビ処理を施しましょう。軽度で初期のカビであれば、自分たちで対応できるケースもあります。

    ●エタノール拭き取り: 木材表面に点在する程度の軽いカビであれば、消毒用エタノールを染み込ませた布で拭き取る方法が有効です。エタノール(アルコール)はカビを殺菌しつつ木材を傷めにくく、揮発して水分を残さない利点があります​。ゴム手袋・マスクを着用し、カビを拭き取った布は密封して廃棄しましょう。

    ●市販のカビ取り剤: 住宅用のカビ取り剤(次亜塩素酸ナトリウム系など)は即効性がありますが、木材への使用は注意が必要です。塩素系薬剤は木材を漂白してシミにする恐れがあり、また薬剤自体が水分を多く含むため木を再び湿らせてしまいます。どうしても使う場合は部分的に試し、処理後は薬剤成分を水拭きで中和・除去してください。その際また濡れるので、処理後は再乾燥を忘れずに。

    ●カビ除去後の殺菌: 表面のカビを除去できたら、仕上げに防カビ剤やアルコールで木材表面を拭き、残った胞子を殺菌します。市販の防カビスプレー(アルコールベース)なども有用です。ただし根深いカビは表面をキレイにしただけでは再発することもあります​。作業後しばらく様子を見て、また斑点が浮いてくるようならより徹底した対策が必要です​。

    重要なのは、「見えるカビを取ったら終わり」ではなく「再発させない」ことです。木材内部に根を張ったカビは素人処理では完全に除去しきれない場合があります​。例えば雑巾で拭いたり家庭用カビキラーを吹き付けたりするだけでは表面の色が薄くなる程度で、根本的な解決にはならないケースもあります​。特に大引き(床を支える太い横木)や合板裏に広範囲なカビが発生した場合、専門的な防カビ工事をしなければ繁殖が進む可能性が高いと言われています​。市販レベルの対処で済むのは初期のごく軽いカビまでで、広範囲・根深いカビにはプロの力が必要と考えましょう。

    ●専門業者に相談すべきタイミング
    では、どのような場合にカビの専門業者へ依頼すべきでしょうか。判断の目安を挙げてみます。

    ●カビが広範囲に及んでいる: 床下全面に黒カビがびっしり、生材の柱や梁にまでカビが見られる、といった場合は迷わずプロに連絡しましょう。自力では手に負えないレベルです。専門業者ならカビの種類や広がりを検査し、適切な除去方法を提案してくれます。

    ●何度拭いても再発する: 表面を掃除してもしばらくするとまた黒い斑点が浮いてくる場合、木材深部に菌糸が残存している可能性があります​。アルコール拭きでも抑え込めないカビはプロの薬剤処理が必要です​。

    ●カビ臭が取れない: 現場のカビ臭さがいつまでも抜けない場合も注意です。目に見えるカビを除去しても臭いが残る時は、見えない部分で活発に繁殖が続いている証拠かもしれません。この場合も専門業者が持つ高性能な抗菌剤やオゾン消臭などの出番です。

    ●施工業者の対応に不安がある: 工務店が「大丈夫ですよ」と言って特に処置してくれないが自分は不安、というケースもあるでしょう。第三者の専門家に現場をチェックしてもらえば、カビの有無や必要な対策が明確になります。カビ専門の業者は科学的な検査で安全レベルまで汚染が下がったか確認してくれるので安心感が違います​。

    カビは放っておいても自然には消えてくれません。少しでも不安があれば早めに専門家に相談するのが賢明です。幸いなことに、カビ問題に特化したプロ集団が各地にいます。次の章では、福岡で実際に雨濡れ現場のカビ除去を行っている カビバスターズ福岡 さんの対応事例を見てみましょう。

    カビバスターズ福岡の対応事例:調査〜除去〜防止施工まで

    床合板が雨でカビてしまったケースでは、専門業者がどのように対応してくれるのでしょうか。ここでは仮想の事例として、「雨天上棟後の新築現場で床下地合板にカビが発生し、カビバスターズ福岡に対策を依頼した」場合の流れをご紹介します。

    ◆ケース概要: 福岡市内の新築木造現場。上棟直後から数日にわたり強い雨が続き、1階床の構造用合板および大引きが雨水で濡れた。養生不足もあって床下に水たまりが発生し、乾燥後に床合板の裏面や大引きに黒カビが点在しているのを施主が発見。​施主から施工会社に相談があったが明確な対応策が示されなかったため、カビ専門業者であるカビバスターズ福岡に調査と除去を依頼。

    1. 調査(カビ検査): 専門スタッフが現場に赴き、まず状況を目視と機器で調べます。床下にもぐり、合板裏や木部のカビ繁殖範囲を確認しました。同時に木材の含水率測定も実施。依頼時点で含水率はまだ25%前後と高めで、カビ臭も感じられます。カビの種類特定のため、必要に応じて表面を拭ったサンプルを採取し、カビ菌検査(培養試験)に回すこともあります​。この現場では黒カビが広範囲に見られたため「早急なカビ除去と再発防止策が必要」と判断されました。

    2. カビ除去作業: まず周囲に飛散した胞子を抑えるため、防護シートで作業エリアを隔離し、空気清浄機や集塵機を設置します。続いてカビバスターズ独自のMIST工法Ⓡによる除去作業開始です。MIST工法では特殊な薬剤を噴霧・浸透させてカビ菌を根こそぎ殺菌します​。研磨や削り取りを行わずに、素材を傷めずカビだけを除去できるのが特徴です​。今回も床合板のカビ部分に専用液剤を霧状に噴霧し、木材内部に浸透させました。薬剤は環境や人体に優しい成分ですが、カビの菌糸に対しては高い殺菌力を持っています​。一定時間置いた後、表面のカビ汚れを拭き取り、必要に応じてHEPAフィルター付きのバキュームで木材表面を清掃します。見た目には黒い斑点が消え、木材がきれいな状態になりました。

    防カビ施工前の床下大引き(横木)に発生した黒カビ。雨水が床下に浸入し、合板だけでなく大引きまで点々とカビに覆われている。この程度広範囲になると、雑巾拭きや市販スプレーでは不十分で専門的な除去が必要​。

    3. 防カビ・再発防止施工: カビを除去した後は、再発を防ぐための処理を行います。MIST工法の強みの一つは、カビを除去すると同時に防カビ剤コーティングまで一貫して実施できる点です​。先ほどの専用液には防カビ成分も含まれており、処理後の木材表面に目に見えないバリアを形成します​。この防カビ処理によって、再びカビ菌が付着・繁殖するのを長期にわたり防ぐことができます​。さらに施工箇所の含水率が十分低下しているか最終チェックを行い、問題なければ作業完了となります。必要に応じて作業後にカビ菌検査を実施し、空気中のカビ胞子量が安全レベルまで下がったことを科学的に確認することもあります​。今回のケースでは除去・防カビ施工後、含水率は15%まで低下し、カビ臭も消失しました。

    4. 結果と施主への報告: 作業完了後、施主様・施工会社立ち会いのもと処理結果を説明しました。肉眼ではカビ汚染がなくなり、木材の状態も良好です。防カビ施工済みであること、今後通常の生活環境でカビが再発しにくいことを伝え、写真付きの報告書を提出しました。施主様からは「これで安心して工事を進められます」と安堵のお言葉をいただきました。施工会社の現場監督さんも「専門業者に頼んで正解でした。自分たちではここまで徹底的にできなかったので助かりました」とおっしゃっていたそうです。

    カビバスターズ福岡では、このように調査・除去・防止コーティングまでワンストップで対応してくれます。MIST工法Ⓡは木材に優しい方法なので、新築の重要な構造部分でも安心して任せられます​。防カビ剤も人体に無害な成分ですから、小さなお子さんやペットがいるご家庭でも心配いりません​。大切な家をカビから守る強い味方と言えるでしょう。

    防カビ施工後の構造用合板表面。黒カビが除去され木目が見える状態に戻った。MIST工法Ⓡでは木材を削ったりせず薬剤で根本からカビ菌を排除するため、素材を傷めず綺麗にできる​。処理後は抗菌バリアが形成され、カビの再発も防止されている​。

    まとめ:雨天上棟でも正しい対策で家をカビから守ろう

    雨の日の上棟は誰のせいでもないとはいえ、施主にとっては心配のタネになります。しかしながら、適切な知識と対処法さえ押さえておけば、雨天上棟でも家の寿命や品質に致命的な影響を及ぼすことは避けられます。今回ご紹介したポイントをおさらいしましょう。

    ●雨天上棟自体は珍しくないので過度に不安がらず、まずは冷静に現場の養生状況を確認しましょう。乾燥材は多少の雨ではすぐにダメにならないことも知っておいてください​。

    ●床合板が濡れたまま放置されるとカビや腐朽のリスクが高まります​。黒い斑点やカビ臭といった初期兆候を見逃さず、早めに乾燥・除菌対策を行うことが大切です​。

    ●含水率計を活用して木材の水分量をチェックしましょう。理想は20%以下、最低でも30%以下に乾燥させてから次の工事工程へ進むよう、施工側に促すことも必要です​。

    ●徹底乾燥と防カビ処理の励行: 雨に濡れたらすぐに拭き取り・送風などで乾燥させ、防カビ剤の塗布やアルコール拭き取りで予防してください。仕上げ前にもう一度含水率とカビの有無を確認すると安心です。

    ●プロの力を借りることも検討: 自分では対処しきれないカビが発生した場合、無理に進めず専門業者に相談しましょう。カビバスターズ福岡のようなカビ専門会社なら、科学的な検査と的確な除去・防カビ施工で根本解決してくれます​。

    家づくりは施主にとって一生に一度の大仕事。その過程で雨に降られるハプニングがあっても、正しい知識と対応策で乗り切れば、完成後に安心して長く快適に暮らせる住まいが手に入ります。もし雨天上棟で不安なことがあれば、遠慮なく現場監督や専門業者に相談し、一緒にベストな対策を講じましょう。あなたの大切なマイホームをカビから守るために、この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。建築中も完成後も、健やかでカビ知らずの住環境を保ってくださいね。

    最後までお読みいただきありがとうございました。何か気になる点やご質問があれば、お気軽に専門家にお問い合わせください。雨にも負けず、理想の住まいづくりを応援しています!

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